結論から言いますと、「1日170円（月額約5,000円）」という数字は嘘ではありません。
しかし、これはオンラインクリニックの定期配送や長期プランを利用した場合の「実質コスト」であり、単発購入の価格ではないことがほとんどです。
この数字だけを見て飛びつくと、後から送料や診察料が加算され、「思っていたより高い」と後悔することになりかねません。
重要なのは、表面的な安さではなく、送料や診察料を含めた「総額」で判断することです。
- 「170」の数字の正体と、広告に隠された追加費用の有無
- 個人輸入（オオサカ堂など）と国内クリニックのリアルな価格・安全性比較
- 私が実際に利用して「コスパ最強」と判断したクリニック3選
安さの裏側にある仕組みを理解し、賢く安全に、フサフサな未来への第一歩を踏み出しましょう。
「1日170円」は本当？ミノタブ+フィナセット価格のカラクリを解剖
AGA治療を検討し始めたあなたが、Web広告やSNSで目にする「1日あたり170円〜」という魅力的なフレーズ。
「えっ、缶コーヒー1本分ちょっとで髪が生えるの？」
そう驚き、期待に胸を膨らませた経験があるのではないでしょうか。
かつての私もそうでした。
しかし、世の中のうまい話には必ず裏があります。
ここでは、この「170円」という数字がどのように算出されているのか、その数学的なカラクリと、広告主であるクリニック側の意図を徹底的に解剖していきます。
これを読めば、数字のマジックに惑わされることなく、冷静にコストパフォーマンスを判断できるリテラシーが身につくはずです。
「170」の正体は「長期プランの日割り計算」
まず結論を申し上げますと、この「1日あたり〇〇円」という表記のほとんどは、「12ヶ月コース」などの長期契約を結んだ場合の総額を、365日で割った数字です。
例えば、あるクリニックの料金体系を見てみましょう。
1ヶ月ごとに薬を購入する場合の価格は、月額8,000円だとします。
これを日割りすると、約266円になります。
しかし、同じ薬を「12ヶ月まとめて配送」または「12ヶ月定期契約」にすると、まとめ買い割引が適用されて、年額が60,000円になるとします。
この60,000円を365日で割ると、約164円になります。
広告では、この最も安いプランの数字を大きく打ち出しているのです。
「なんだ、やっぱり長期契約が必要なのか」
そう思った方もいるかもしれません。
しかし、これは必ずしも悪いことではありません。
AGA治療は、ヘアサイクル（毛周期）の正常化を目指すものであり、効果を実感するまでには最低でも6ヶ月、通常は1年程度の継続が必要です。
つまり、最初から「1年は続けるぞ」という覚悟が決まっている人にとっては、この長期プランによる割引は非常に理にかなったシステムなのです。
一方で、「とりあえず1ヶ月だけ試してみたい」という人にとっては、この「170円」という数字は適用されない可能性が高いです。
ここが最初の落とし穴です。
自分が「お試し」フェーズなのか、「本気で継続」フェーズなのかによって、参照すべき価格は全く異なるということを、まずは理解しておいてください。
1,700円？170円？よくある勘違いと注意点
次に注意したいのが、「1,700円」と「170円」の混同、そして「初回限定価格」の罠です。
AGAクリニックの広告戦略としてよくあるのが、「初回1ヶ月分 0円」や「初回 1,700円」といった破格のキャンペーンです。
これは、新規顧客を獲得するためのマーケティングコスト（CPA）をクリニック側が負担しているために実現できる価格であり、あくまで「最初の1ヶ月だけ」の特別価格です。
多くの人がここで誤解してしまいます。
「毎月1,700円で続けられるなら、余裕で払えるじゃん！」
そう思って契約画面に進むと、2ヶ月目以降の価格が小さく「月額4,980円」などと書かれていることに気づかないまま決済してしまうケースが後を絶ちません。
私の友人もこのパターンで契約し、2ヶ月目にクレジットカードの明細を見て「話が違う！」と憤慨していました。
しかし、よく読めば必ずサイトのどこかに「2回目以降は通常価格になります」と記載されています。
私たちは、この「2回目以降の価格」こそを直視しなければなりません。
AGA治療はマラソンのようなものです。
スタートダッシュ（初月）がいくら安くても、その後の42.195km（数年間の治療）を走り続けるランニングコストが高ければ、いずれ息切れしてしまいます。
これで、最初の半年間の「平均月額コスト」を算出してみてください。
この数字が5,000円以内に収まるのであれば、それは本当に「コスパが良い」と言えるでしょう。
以下に、期間別のトータルコストの推移イメージをまとめました。
▼ 期間別トータルコスト推移グラフ
| 期間 | A社（初回激安・2回目高い） | B社（ずっと定額） | 備考 |
|---|---|---|---|
| 初月 | 1,000円 | 4,000円 | A社が圧倒的に安く見える |
| 3ヶ月目 | 15,000円（月7,000円×2） | 12,000円（月4,000円×2） | この時点で逆転する可能性あり |
| 6ヶ月目 | 36,000円 | 24,000円 | B社の方が12,000円もお得 |
| 12ヶ月目 | 78,000円 | 48,000円 | 差額は30,000円に拡大 |
※これはあくまでシミュレーションですが、目先の安さだけでなく長期的な視点を持つことの重要性がわかると思います。
個人輸入代行（通販）との価格差は「月1,000円〜2,000円」程度
さて、価格の話をする上で避けて通れないのが「個人輸入代行サイト」の存在です。
「オオサカ堂」や「アイドラッグストアー」といった名前を聞いたことがある方も多いでしょう。
かつて、これらを利用して海外製のジェネリック医薬品を購入するのが、圧倒的に安い手段でした。
私が治療を始めた5年前は、国内クリニックの相場が月額15,000円〜20,000円程度だったのに対し、個人輸入なら月額3,000円〜4,000円で済んだからです。
この価格差はあまりにも大きく、リスクを承知で個人輸入を選ぶ人が多かったのも頷けます。
しかし、現在は状況が大きく変わりました。
オンライン診療に特化したクリニックが増え、価格競争が激化した結果、国内クリニックでも月額4,000円〜5,000円で処方を受けられるようになったのです。
個人輸入の相場は為替の影響（円安）を受けて徐々に上がっており、現在は月額3,000円〜3,500円程度です。
つまり、その差額はわずか「月1,000円〜2,000円」程度にまで縮まっています。
この「ランチ1〜2回分の差額」をどう捉えるか。
これが、あなたがどちらを選ぶべきかの最大の分かれ道になります。
次のセクションでは、私がなぜ「月1,000円の節約」よりも「安全」を選んでクリニックに乗り換えたのか、その実体験をお話しします。
安さは正義ですが、健康を損なってしまっては元も子もありません。
このリアルな差額を頭に入れた上で、リスクの話に進んでいきましょう。
安さだけで選ぶと危険？個人輸入 vs オンライン診療の決定的違い
「たった数千円の違いなら、クリニックの方がいいのかな？」
前のセクションを読んで、そう思い始めた方もいるかもしれません。
あるいは、「いやいや、年間で数万円違うなら、やっぱり個人輸入で安く済ませたい」と考える方もいるでしょう。
どちらの考えも理解できます。
お金は大切ですから。
しかし、私はここで声を大にして言いたいことがあります。
「ミノキシジル内服薬（ミノタブ）」を扱うなら、絶対に医師の管理下で行うべきです。
これは、ポジショントークでもなんでもなく、私の身体が経験した「恐怖」からの教訓です。
ここでは、私が個人輸入をやめた決定的な理由と、公的機関が発信している客観的なリスク情報について、医学的な専門知識がない方にもわかりやすく解説していきます。
【体験談】私が個人輸入をやめてクリニックに切り替えた理由
今から数年前、まだ私がAGA治療初心者だった頃の話です。
当時の私は、「とにかく安く髪を生やしたい」という一心で、ネットの掲示板で評判だった個人輸入代行サイトを利用しました。
海外から届いた小包を開けると、見たこともない英語とタイ語（？）が書かれたボトルが入っていました。
「これが俺の髪を救ってくれるのか…」
期待に胸を膨らませ、ネットで調べた見よう見まねの知識で、ミノキシジルタブレットとフィナステリドを飲み始めました。
最初の1ヶ月は順調でした。
しかし、2ヶ月目に入ったある日の夜、異変が起きました。
ベッドに入って寝ようとすると、胸の奥で「ドクン、ドクン」と心臓が強く脈打つ音が聞こえるのです。
最初は気のせいかと思いましたが、その動悸は日を追うごとに強くなり、ついには階段を少し登っただけで息切れがするようになりました。
さらに、朝起きると顔がパンパンにむくんでいて、まぶたが重い。
「これ、薬のせいか…？ でも、せっかく生え際産毛が生えてきたのに、やめたくない」
そんな葛藤の中で飲み続けていたある日、仕事中に激しいめまいを感じて座り込んでしまいました。
その瞬間、恐怖が頂点に達しました。
「髪が生えても、死んだら意味がない」
そう気づいた私は、すぐに服用を中止しました。
しかし、一番怖かったのはここからです。
「誰にも相談できない」という孤独感です。
個人輸入は完全に自己責任。
副作用が出ても、代行サイトは何もしてくれません。
一般の病院に行っても、「得体の知れない海外の薬を勝手に飲んで具合が悪くなった」なんて言えば、医師に怒られるのではないかという不安もありました。
結局、私は震える手で国内のAGA専門クリニックの予約を入れました。
そこで医師に事情を話し、血液検査を受け、適切な用量に調整してもらった時の安心感は、今でも忘れられません。
医師は怒るどころか、「よくあることですよ。まずは体調を戻しましょう」と優しく対応してくれました。
あの時の「月額数千円をケチった代償」は、あまりにも大きかったのです。
日本皮膚科学会ガイドラインと「未承認薬」のリスク
私の体験は極端な例かもしれませんが、決して珍しいことではありません。
客観的なデータも見てみましょう。
日本の皮膚科医が診療の指針とする「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」において、ミノキシジルの内服はどのように扱われているかご存知でしょうか。
実は、「推奨度 D：行うべきではない」とされています。
「えっ、クリニックでも出してるじゃん！」と驚かれることでしょう。
これは、日本国内でミノキシジル内服薬が厚生労働省の承認を得ていないため、万が一の副作用に対する安全性が確立されていないと判断されているからです。
承認されていない薬ということは、副作用が出て健康被害を受けても、国の公的な救済制度である「医薬品副作用被害救済制度」の対象外になることを意味します。
クリニックで処方されるミノキシジル内服薬も、医師が海外から輸入したものや、院内で調剤したものが多く、法的には「適応外処方」となります。
しかし、クリニックと個人輸入には決定的な違いがあります。
それは、「医師によるモニタリング（監視）」があるかどうかです。
クリニックでは、この「推奨度D」のリスクを十分に理解した上で、定期的な血液検査や血圧測定を行い、患者の体に異常が出ていないかを確認しながら慎重に投与します。
いわば、プロの登山ガイドと一緒に危険な山を登るようなものです。
一方で、個人輸入は、装備も知識もないまま一人で冬山に登るようなもの。
遭難しても誰も助けに来てくれません。
この違いを、「ガイドラインで否定されているから全部ダメ」と捉えるのではなく、「リスクがある薬だからこそ、管理体制にお金を払う価値がある」と捉えるのが、賢いフサオさんの選択だと私は思います。
クリニックなら「血液検査」と「減薬調整」ができる
安全性を担保する具体的な仕組みとして、「血液検査」と「減薬調整」があります。
ミノキシジルやフィナステリドは、肝臓で代謝される薬です。
体質によっては、肝機能の数値（ALT, AST, γ-GTPなど）が上昇し、肝臓に負担をかけてしまうことがあります。
これは自覚症状が出にくく、血液検査をしてみないとわかりません。
まともなオンラインクリニックであれば、半年に1回などのペースで血液検査を推奨してくれます（直近の健康診断の結果を提出すればOKな場合も多いです）。
もし数値に異常があれば、医師はすぐに気づき、薬を一時中断したり、フィナステリドの濃度を下げたりといった判断を下せます。
また、私が経験したような動悸やむくみが出た場合も、「ミノキシジルを5mgから2.5mgに減らしましょう」とか、「一度外用薬（塗り薬）に切り替えて様子を見ましょう」といった「逃げ道」を提案してくれます。
個人輸入では、手元にある薬（例えば10mgの錠剤）を飲むか、飲まないかの二択しかありません。
自分で錠剤を割って調整しようとする人もいますが、正確な用量にならず危険です。
長く続ける治療だからこそ、自分の体の変化に合わせて微調整ができる環境を持っておくこと。
これが、月額1,000円〜2,000円の差額で買える「安心」の正体です。
以下の表に、個人輸入とオンライン診療のリスクと保証の違いをまとめました。
▼ 個人輸入 vs オンライン診療 リスクと保証の比較表
| 比較項目 | 個人輸入代行 | オンライン診療クリニック |
|---|---|---|
| 価格目安（月額） | 3,000円〜4,000円 | 4,000円〜5,000円（※最安クラス） |
| 正規品の保証 | なし（偽造薬リスクあり） | あり（医療機関の責任で処方） |
| 配送スピード | 2週間〜1ヶ月（海外発送） | 最短翌日（国内発送） |
| 副作用対応 | 自己責任（相談先なし） | 医師・薬剤師にLINE等で相談可 |
| 血液検査 | 自分で病院を探す必要あり | 検査キット販売や健診結果で対応 |
| 救済制度 | 対象外 | 独自補償制度がある場合も |
【徹底比較】ミノタブ+フィナが安い＆安全なオンラインクリニック3選
ここまで読んで、「やっぱりクリニックの方が安心だな。でも、できるだけ安く済ませたい」と感じていただけたでしょうか。
ここからは、数あるAGAクリニックの中から、私が実際に調査・利用し、「価格の透明性」「安全性」「利便性」の3つの観点で厳選した3つのクリニックを紹介します。
選定の基準はシンプルです。
「送料や診察料を含めた、最初の半年の総額が安いこと」
そして、「1日170円レベルのコストパフォーマンスを実現できるプランがあること」です。
多くの比較サイトでは、見かけの月額料金だけで順位をつけていますが、ここでは「隠れコスト」も含めたリアルな実質コストで比較します。
まずは、主要3社の比較表をご覧ください。
スマホの方は横にスクロールして見てください。
比較の基準：見るべきは「送料込みの半年総額」
比較表を見る前に、1つだけポイントをお伝えします。
オンライン診療では、「薬代」以外に以下の費用がかかる場合があります。
- 診察料: 初診・再診ともに無料のところが増えていますが、有料のところもあります。
- 送料: 毎月550円程度かかるのが一般的ですが、まとめ買いで無料になることも。
- システム利用料: 稀に請求される場合があります。
これらを全て足し合わせた金額で比較しないと、本当の安さは見えてきません。
▼ 主要オンラインクリニック3社の「ミノタブ+フィナ」実質コスト比較表
| 項目 | クリニックフォア | DMMオンライン | レバクリ |
|---|---|---|---|
| プラン名 | 発毛ライトプラン（定期） | 発毛ライトプラン（6ヶ月） | 予防＋発毛プラン（定期） |
| 初回価格 | 1,760円（税込） | 0円（キャンペーン時） | 初月無料など |
| 2回目以降 | 9,000円台（※単月） | 月あたり数千円台 | 月あたり数千円台 |
| 送料 | 550円/回 | 550円/回（まとめ買いでお得） | 無料の場合あり |
| 診察料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 特徴 | ユーザー数No.1の安心感 | DMMポイントが貯まる | コスパ特化型 |
| 1日あたり | 定期なら約300円〜 | まとめ買いで約170円前後 | 約200円〜 |
※価格は調査時点のものであり、キャンペーン等により変動します。必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
※「1日170円」を実現するには、B社の6ヶ月〜12ヶ月まとめ買いプランなどが最も近道です。
1位：DMMオンラインクリニック【コスパと信頼性のバランスが最強】
私が最もおすすめするのは、大手DMMグループが運営する「DMMオンラインクリニック」です。
選定理由:
何と言っても「DMMポイント」が貯まる・使える点が大きいです。
AGA治療は毎月の固定費ですから、そこでポイントが還元されるのは実質的な値引きと同じです。
また、プランの柔軟性が高く、「単月配送」「3ヶ月ごと」「6ヶ月ごと」を選べます。
特に「6ヶ月定期配送」や「12ヶ月らくらく定期便」を利用すると、月額あたりのコストが劇的に下がります。
まさに、この記事のテーマである「1日170円台」を現実的に目指せるクリニックの一つです。
私の利用体験:
実際に利用してみて感動したのは、スマホのUI（操作画面）の使いやすさです。
予約から問診票の入力、決済までが驚くほどスムーズで、Amazonで買い物をするような感覚で完了しました。
また、届いた薬のパッケージもシンプルで洗練されており、洗面所に置いておいても「育毛剤」とは全く分かりません。
こういう細かい配慮が、長く続ける上では地味に嬉しいポイントです。
2位：クリニックフォア【ユーザー数No.1の安心感とアプリ管理】
次におすすめなのが、CMでもおなじみの「クリニックフォア」です。
選定理由:
診療実績が非常に豊富で、オンライン診療のパイオニア的な存在です。
多くの患者を診ているため、医師の対応が手慣れており、副作用や薬の飲み合わせに関する質問にも即座に的確な回答が返ってきます。
価格面では、初回キャンペーンが強力です。
「初回1ヶ月分無料」や「初回1,000円台」といったキャンペーンを頻繁に行っているため、導入のハードルが非常に低いです。
ただし、2ヶ月目以降の価格はDMMと比較すると若干高くなるケースがあるため、定期配送の割引率をよく確認する必要があります。
特徴:
専用アプリでの体調管理や、次回配送日の変更などが非常に簡単です。
「来月は旅行に行くから早めに送ってほしい」といった要望にも柔軟に対応してくれます。
3位：レバクリ【とにかくシンプルに安さを追求したい人へ】
3つ目は、最近急速に知名度を上げている「レバクリ」です。
選定理由:
徹底的なコストカットにより、業界最安級の価格を提示しています。
特に、初月だけでなく2ヶ月目以降の価格設定も非常にアグレッシブで、長期的に見ても財布に優しい設計になっています。
特徴:
オンライン診療に特化しており、診察時間が短い（効率的）のが特徴です。
「余計な話はいいから、サクッと薬だけ欲しい」という、ある程度AGA治療の知識がある2回目以降の方や、タイパ（タイムパフォーマンス）を重視する方に最適です。
対面診療を行っているクリニックと提携しているため、医療機関としての実体もしっかりしており、怪しい個人輸入代行とは一線を画します。
実際に始める前に。副作用と初期脱毛の「リアル」を知っておこう
クリニックが決まったら、あとは申し込むだけ。
…と言いたいところですが、その前に必ず知っておいてほしい「通過儀礼」があります。
それが、「初期脱毛」と「副作用」です。
これらを知らずに治療を始めると、驚いて途中でやめてしまい、お金と時間をドブに捨てることになりかねません。
逆に言えば、これらが起きるメカニズムと対処法さえ知っていれば、怖がる必要は全くありません。
ここでは、私が実際に体験したリアルな感覚を交えてお伝えします。
飲み始めの1ヶ月は「初期脱毛」で逆に抜ける？
「髪を増やしたくて薬を飲んだのに、逆に抜け毛が増えた！」
これは、AGA治療を始めた人の多くが経験する、最もパニックになりやすい現象です。
これを「初期脱毛」と呼びます。
一般的に、服用開始から2週間〜1ヶ月後くらいに始まります。
洗髪時の抜け毛が目に見えて増えたり、枕元に落ちている髪の毛が増えたりします。
私の時もそうでした。
朝、鏡を見て「あれ、なんかおでこ広くなってない？」と青ざめました。
しかし、これは薬が効いている証拠であり、むしろ喜ぶべきサインなのです。
AGAによって成長が止まり、細く弱くなっていた古い髪の毛が、薬の効果で新しく作られた太く強い髪の毛に押し出されて抜けているだけなのです。
いわば、乳歯が抜けて永久歯が生えてくるような「生え変わり」のプロセスです。
この期間は辛いですが、通常は1ヶ月〜2ヶ月程度で収まります。
ここで「薬が合わないんだ！」と勘違いして服用をやめてしまうのが一番もったいないです。
「今はヘアサイクルをリセットしているんだ」と自分に言い聞かせ、この期間を耐え抜いてください。
明けない夜はありませんし、止まない初期脱毛もありません。
動悸・むくみ・性欲減退…副作用の頻度と対処法
次に、体調面の副作用についてです。
主な副作用としては、以下のものが挙げられます。
- ミノキシジル（内服）: 動悸、息切れ、むくみ、多毛症（体毛が濃くなる）
- フィナステリド: 性欲減退、勃起機能不全（ED）、肝機能障害
これらの副作用の発現率は、臨床試験のデータでは数％程度とされていますが、個人の体質によって大きく異なります。
私の場合、個人輸入で自己判断で飲んでいた時は動悸が出ましたが、クリニックで医師の指導のもと適切な用量を服用するようになってからは、全くと言っていいほど副作用を感じていません。
唯一、「多毛症」だけは実感しました。
腕の毛や指の毛が少し濃くなりましたが、これは「髪の毛も生えている証拠」なので、個人的には許容範囲でした（気になるなら剃ればいいだけです）。
もし動悸やむくみを感じたら、すぐにクリニックの医師に相談してください。
オンライン診療なら、わざわざ病院に行かなくても、LINEやメールで「こんな症状が出たのですが」と送るだけで、医師から指示をもらえます。
「薬を半分に割って飲んでみましょう」とか「一旦休薬しましょう」といったプロのアドバイスがあれば、安心して治療を続けられます。
一人で悩まず、専門家を頼ること。
これが副作用と付き合う上での鉄則です。
スマホで完結！診察から薬が届くまでの具体的ステップ
「オンライン診療って、なんだか難しそう…」
「ビデオ通話で顔を見られるのが恥ずかしい…」
そんなふうに思っている方もいるかもしれません。
でも、安心してください。
最近のオンライン診療は、Uber Eatsを頼むくらい簡単で、心理的なハードルも極限まで低くなっています。
ここでは、実際に私が利用している流れをステップバイステップで紹介します。
予約はWEBカレンダーから5分で完了
まず、クリニックの公式サイトにアクセスし、「予約する」ボタンを押します。
するとカレンダーが表示されるので、空いている日時を選びます。
今のオンラインクリニックは、土日祝日や夜遅い時間（22時頃まで）も対応しているところが多く、仕事終わりのサラリーマンには非常にありがたいです。
その後、名前や生年月日などの基本情報と、簡単な問診票（現在の髪の状態や既往歴など）を入力します。
ここまでの所要時間は5分程度です。
ビデオ通話は「顔出しなし」でもOKな場合も
予約時間になると、クリニックからビデオ通話のリンクが送られてきます（またはアプリに着信があります）。
スマホのカメラを使って医師と話をしますが、クリニックによっては「カメラオフ（音声のみ）」や「マスク着用・サングラス着用OK」としているところもあります。
診察といっても、堅苦しいものではありません。
「いつ頃から気になりますか？」「親族に薄毛の方はいますか？」といった簡単な質問に答えるだけです。
頭皮の状態を見せる必要がある場合も、スマホのインカメラでおでこや頭頂部を映すだけでOKです。
時間は早ければ10分〜15分程度で終わります。
誰にも会わず、自宅のソファーでリラックスして受診できるのは、本当に革命的だと感じました。
最短翌日に「育毛剤とはバレない箱」でポスト投函
診察が終わり、プランが確定すると、すぐに薬が発送されます。
早ければ翌日には自宅のポストに届きます。
ここで素晴らしいのが、「プライバシーへの配慮」です。
配送伝票の品名欄には、「PC周辺機器」「サプリメント」「雑貨」などと記載されており、外箱からは絶対に中身がAGA治療薬だとは分かりません。
家族や同居人が受け取っても、「ああ、何かネットで買ったんだな」と思われるだけで済みます。
この「バレない安心感」は、私たちにとって非常に重要な要素ですよね。
疑問を解消！ミノタブ+フィナに関するFAQ
ここでは、これまでの内容で触れきれなかった、よくある疑問についてQ&A形式で答えていきます。
これらは、私が実際に友人から相談されたことや、ネットの質問箱などでよく見かける内容です。
1日170円のプランはずっと続きますか？
プランによりますが、工夫次第で維持可能です。
先ほど解説したように、「1日170円」は長期まとめ買いや定期配送の割引を適用した場合の価格であることが多いです。
初回キャンペーン価格だけを見て契約すると、2回目以降に上がることがありますが、DMMオンラインクリニックの「12ヶ月定期」のようなプランを選べば、2年目以降もずっと低コスト（月額5,000円前後、日割りで170円前後）で続けることが可能です。
重要なのは、契約時に「2回目以降の価格」と「長期割引の有無」を確認することです。
途中でやめたらリバウンドしますか？
はい、残念ながら元に戻る可能性が高いです。
AGAは進行性の症状であり、薬は「飲んでいる間だけ進行を抑え、発毛を促す」ものです。
服用を中止すると、抑えられていた男性ホルモンの影響が再び現れ、数ヶ月〜半年程度で治療前の状態に戻ってしまいます（これをリバウンドと呼びます）。
ですので、AGA治療は「ゴールのないマラソン」とも言われます。
だからこそ、無理をして高いプランを契約するのではなく、月5,000円以下など、自分の生活水準に合わせて「一生払い続けられる金額」でプランを組むことが何よりも重要なのです。
ある程度髪が生え揃ったら、薬の量を減らして維持コストを下げるという選択肢もありますので、そこは医師と相談しながら進めていきましょう。
血液検査の結果は必須ですか？
クリニックによりますが、「推奨」レベルが多いです。
必須としているクリニックもありますが、多くのオンラインクリニックでは、「直近1年以内の健康診断の結果」をスマホで撮影してアップロードすればOKとしています。
もし健康診断を受けていない場合でも、自宅でできる血液検査キットを購入できたり、最初は血液検査なしで処方し、次回までに受けるよう指示されたりする場合もあります。
ただし、安全のためには、少なくとも年に1回は健康診断を受け、肝機能の数値をチェックすることを強くおすすめします。
まとめ：月5,000円以下の投資で、将来の髪と自信を守ろう
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
「1日170円」という数字の真実から、個人輸入のリスク、そして安全なクリニックの選び方まで、かなりディープな内容をお伝えしてきました。
改めて、今回の要点を整理します。
- 「170円」は嘘ではないが、長期契約での日割り計算であることが多い。
- 個人輸入とクリニックの価格差は縮まっており、リスクを考えるとクリニック一択。
- 選ぶべきは「送料・診察料込み」で、半年間の総額が安いクリニック。
- 初期脱毛や副作用は、医師というパートナーがいれば乗り越えられる。
薄毛の悩みは、放置すればするほど進行していきます。
「もう少し安くなってから…」「来月から本気出す…」
そう迷っている間にも、ヘアサイクルは刻一刻と回数を重ね、毛根の寿命は近づいています。
一度死滅してしまった毛根からは、どんなに高い薬を使っても二度と髪は生えてきません。
だからこそ、「今」が一番若いこの瞬間に、行動を起こすことが大切なのです。
月額5,000円。
これは、飲み会を1回我慢すれば捻出できる金額です。
その投資で、将来の髪と、何より自分への自信を守れるとしたら、決して高い買い物ではないはずです。
まずは、この記事で紹介したクリニックの公式サイトを覗いてみてください。
そして、無料カウンセリングだけでも受けてみてください。
医師と話をするだけでも、「なんだ、こんなに簡単に解決策があるのか」と心が軽くなるはずです。
あなたのフサフサな未来を、心から応援しています。
クリニック選び最終チェックリスト
最後に、申し込みボタンを押す前の最終確認リストを用意しました。
これら全てにチェックが入るクリニックであれば、間違いありません。
- [ ] 送料を含めた月額コストが、自分の予算（例：5,000円以内）に収まっているか？
- [ ] 「初回0円」などの甘い言葉だけでなく、2回目以降の価格を確認したか？
- [ ] 定期配送の解約条件（縛り）や違約金の有無を確認したか？
- [ ] 何かあった時に相談できる医師の診察がちゃんとあるか？（アンケートのみはNG）
- [ ] 血液検査のサポートや、健康診断結果の提出を受け付けているか？
- [ ] 薬の配送において、プライバシー（品名変更など）への配慮はあるか？
参考文献・引用元
